前立腺がんの診断    

 

前立腺がんと前立腺肥大症は、どちらも前立腺が大きくなる疾患ですので症状では見分けがつきません。 また前立腺がんの場合でも、前立腺の中に2つの組織(がん組織と肥大症組織)が混在しています。

 

前立腺がんの診断をつけるには、まず採血を行いPSA(前立腺特異抗原)を測定する必要があります。

PSAの検査料は、1割負担の方は300円、3割負担の方は890円となります。 

 

確定診断をつけるまで

 

1.検診ないし病院、医院などでPSAを測定します。

  基準より高値の場合は、前立腺がんの疑いがありますので、

  泌尿器科を受診します。

 

2.泌尿器科では、直腸から指を入れて前立腺を触診します。

  前立腺が硬くて表面に凹凸がある場合、

  前立腺がんの可能性があります。

  PSA値が低くても前立腺の触診で、

  前立腺がんが見つかる場合がありますので、

  前立腺がんが心配な方は、

  最初から泌尿器科を受診された方が効率が良いと思われます。

 

3.PSAと直腸診のいずれか一方で異常が認められた場合、

  総合病院の泌尿器科に紹介状を書きますので、

  ご希望の病院に受診して頂きます。                                             

  総合病院の泌尿器科では、紹介状がないと受付してもらえない場合があり  ますので、最初から総合病院の泌尿器科にかかりたい場合は、かならず病  院の受付に電話を入れて、 受診可能の確認をとってから受診してくださ   い。

 

4.総合病院の泌尿器科では適応があれば、前立腺の組織をとる検査     (前立腺生検)を行い、病理学的に確定診断をつけます。

 

 

 

 

前立腺がんの治療

 

がんが確定した場合

CT、骨シンチ、MRIなどの検査を追加し、がんの広がりを検索します。

その上で泌尿器科医師と相談し治療方針を決定します。